日本歴史地名大系 「義得保・義得別符」の解説 義得保・義得別符ぎとくほ・ぎとくべつぷ 佐賀県:鳥栖市儀徳村義得保・義得別符義得保は近世の儀徳(ぎとく)村一帯に比定される。正応五年(一二九二)の「惣田数注文」(河上神社文書)に「公田分」として「義得保七十三丁号天神御領相除」とみえ、保中に太宰府天満宮安楽寺領があった。義得別符は、観応三年(一三五二)の安楽寺領注進目録(大宰府神社文書)に「義徳別府同之」とみえて太宰府天満宮安楽寺領であり、前出の「天神御領」と同一とみる。「同之」はこの史料では「御方押領」をうけるもので、鎮西管領方の武士が年貢を押領して天満宮に納めないことを示し、すでに荘園は崩壊過程に入っている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by