日本歴史地名大系 「羽田井村」の解説 羽田井村はたいむら 鳥取県:西伯郡中山町羽田井村[現在地名]中山町羽田井甲(きのえ)川の中流右岸に位置し、北は束積(つかづみ)村。大山道(川床道)が通る。村名は当地の土豪羽田氏にちなむという。元弘三年(一三三三)名和長年が後醍醐天皇を奉じて船上(せんじよう)山(現赤碕町)に赴いたとき当地を通過したといい、天皇の行在所となったと伝える天皇屋敷跡と称せられる一画がある。八橋(やばせ)郡に属し、藩政期の拝領高四七〇石余、本免四ツ。幕末の六郡郷村生高竈付では生高六二九石余、竈数六一。藪役銀一〇匁が課されていた(藩史)。文久二年(一八六二)の八橋郡村々諸事書上帳(峰地家文書)では林九八町余、人数二七三。元治二年(一八六五)の八橋郡村々余業取調帳(河本家文書)によれば総竈数六〇、うち余業を営む戸数一一で、内訳は水車六、鉄砲猟師・父馬持各二、牛博労一。大山参詣道に沿うため、一部宿場町化していた。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by