老君像(読み)ろうくんぞう(その他表記)Lao-jun-xiang

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「老君像」の意味・わかりやすい解説

老君像
ろうくんぞう
Lao-jun-xiang

道教の最高神である老子の像。道教にはもともと礼拝彫像はなかったが,中国で南北朝時代に仏像彫刻全盛であったため,その影響を受けて造像された。「北魏神亀3年」銘の魏裕一家供養の仏碑像は道仏融合像であるが,「北周天和3年」銘の老君像は衣冠を着け,ひげを生やし,3脚の挟軾 (きょうしょく) を前に麈尾 (しゅび。払子) を取ってすわり,両脇侍は (しゃく) を手にしている。道教像としてはほぼ定型化した姿を示す早い例である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android