麈尾(読み)しゅび

精選版 日本国語大辞典「麈尾」の解説

しゅ‐び【麈尾】

〘名〙 (「麈」は大きな鹿のこと。そのの動きにつれ、他がこれに従うというを寓して、その尾にかたどって作られたという) 仏具。細長い木または象牙などの両横と上端に毛をはさんだもの。講師が威儀を整える目的で持った。すび。ほっす。〔大安寺伽藍縁起并流記資財帳‐天平一九年(747)〕
※俳諧・俳諧世説(1785)蕉翁内藤君誹諧の説「我一介(いかい)の乞丐体(こつがいてい)なる捨坊主といへども、風雅の道に遊び、麈尾(シュビ)を握て二三子の上にたつ」 〔晉書‐王衍伝〕

しゅ‐み【麈尾】

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デジタル大辞泉「麈尾」の解説

しゅ‐び【×麈尾】

《「麈」は大きな鹿の意》仏具。払子ほっすのこと。大鹿の尾の動きに従って、他の鹿の群れが動くところから、他が従うという意を寓して、その尾にかたどって作られたという。しゅみ。

しゅ‐み【×尾】

しゅび(麈尾)

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普及版 字通「麈尾」の解説

【麈尾】しゆび

なれしかの尾で作った払子。〔世説新語容止〕王夷甫(衍)、容貌整麗、談玄に妙なり。恆に白玉の麈尾を(と)るに、手と(すべ)て別無し。

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世界大百科事典内の麈尾の言及

【清談】より

…後漢時代には時事評論や人物批評(月旦)が〈清談〉とよばれたが,しだいに貴族のあいだで行われる談論がこの名でよばれるようになった。麈尾(しゆび)とよぶ払子(ほつす)を手にとって講座にのぼった清談家は,論理の整合性と言語表現の才知をきそいあい,現実から遊離した虚談であるとの一部の批判にもかかわらず,西晋の王衍(おうえん)や楽広(がくこう)たちを先駆者としておおいに流行した。清談でとりあげられたテーマは,《荘子》の逍遥遊(しようようゆう)の解釈,音声と人間の感情の関係にかんする〈声無哀楽論〉,言語は思考を十全につたえうるかどうかにかんする〈言尽意不尽意論〉,人間の才能と本性の関係にかんする〈才性四本論〉,服食養生にかんする〈養生論〉など,いわゆる玄学にかかわる問題を主とし,のちには仏典や儒家の経書にかんする問題もとりあげられた。…

※「麈尾」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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