老声(読み)ろうせい

精選版 日本国語大辞典 「老声」の意味・読み・例文・類語

ろう‐せいラウ‥【老声】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 老人の声。老成した声。老熟した声。
    1. [初出の実例]「幼舌にして老声、乍ち泣き乍ち笑ひ」(出典:東京新繁昌記(1874‐76)〈服部誠一〉二)
  3. 能楽論で、能の音曲における老人の音声の質。
    1. [初出の実例]「老声は生(なま)声尽きて、あるいは横、あるいは主、又は相音などの残声にて」(出典花鏡(1424)奥段)

おい‐ごえ‥ごゑ【老声】

  1. 〘 名詞 〙 老いて衰えた声。盛りを過ぎた声。
    1. [初出の実例]「鶯は、〈略〉夏・秋の末までおいごゑに鳴きて」(出典:枕草子(10C終)四一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android