聖母の15玄義(読み)せいぼのじゅうごげんぎ(その他表記)15 Mysteries of the Virgin

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「聖母の15玄義」の意味・わかりやすい解説

聖母の15玄義
せいぼのじゅうごげんぎ
15 Mysteries of the Virgin

聖母崇拝の重要な図像。聖母マリアの生涯中 15のエピソードを表わしたもの。聖ドミニコのもとに聖母が現れてロザリオを渡したとの伝説に基づき,13世紀以後ドミニコ修道会の発展とともに多く制作されるようになった。 1571年トルコに対する聖戦に大勝した教皇ピウス5世が聖母に感謝して制定した「ロザリオの祝祭以来,聖母崇拝の重要な図像となった。ムリリョ作『ロザリオの聖母』 (1642,セビリア大司教館) があり,日本にも,キリシタン美術の遺品中に作例 (京都大学) がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む