聖餐象徴論(読み)せいさんしょうちょうろん(その他表記)Symbolism

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「聖餐象徴論」の意味・わかりやすい解説

聖餐象徴論
せいさんしょうちょうろん
Symbolism

聖餐におけるパンとぶどう酒には,化体説的意味でも実在説 (ないし共在説 ) 的意味でもキリストの血と肉は存在せず,パンとぶどう酒という記号によりキリストの血と肉が象徴されているにすぎないとする論議カトリックの化体説や M.ルターの実在説と対立した H.ツウィングリおよびツウィングリ派の聖餐論がその代表的なもの。ドイツとスイスの宗教改革運動の調停をはかって開かれたマールブルク会談 (1529) では,ルターとツウィングリは聖餐論をめぐって決定的に対立し,プロテスタント教会分裂一因となった。 (→聖餐論争 )  

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android