聞こえ紛らわす(読み)きこえまぎらわす

精選版 日本国語大辞典 「聞こえ紛らわす」の意味・読み・例文・類語

きこえ‐まぎらわ・す‥まぎらはす【聞紛】

  1. 〘 他動詞 サ行四段活用 〙 ( 「いいまぎらわす(言紛)」の謙譲語 ) 相手の聞きたいことや、こちらの申しあげたいことを、わざとぼかしたり、他の話題にかえたりして申しあげる。何でもないことのように申しあげる。また、いろいろと申し上げて相手や自分の気持ちを紛らすようにする。聞こえ紛らかす。
    1. [初出の実例]「よろづにのたまひまぎらはして、すずろなるべければ、きこえまぎらはしつつなむ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)藤原の君)
    2. 「涙ぐみ給へる気色を、いとあはれと見たてまつり給て、よろづにきこえまぎらはし給ふ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若菜下)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む