職方外記(読み)しょくほうがいき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「職方外記」の意味・わかりやすい解説

職方外記
しょくほうがいき

世界地理書。著者はイタリア人のイエズス会宣教師で、中国、明(みん)代に活躍したアレーニ(中国名、艾儒略(がいじゅりゃく))。1623年に漢文で著された地理図誌であり、マテオ・リッチの『万国図志』に基づいて増補したものといわれる。全5巻で、巻1はアジア、巻2はヨーロッパ、巻3はアフリカ、巻4はアメリカおよびメガラニカ(当時、南方にあると考えられていた大陸。メガラニカとは探検家マゼランにちなむ名称)、巻5は海洋に関する内容である。李之藻(りしそう)編『天学初函(しょかん)』理編に収められている。

内田 謙]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む