朝日日本歴史人物事典 「肝付兼重」の解説
肝付兼重
南北朝時代の武将。大隅(鹿児島県)肝属郡の国人。通称八郎。三俣氏ともいう。建武2(1335)年11月,足利尊氏・直義兄弟が鎌倉で建武政府に背くと,南九州にあって伊東,菊池の諸氏らと連合して反尊氏方として挙兵した。当時本拠は日向三股(宮崎県都城市)にあった。翌年から大隅日向境で北軍の畠山直顕と戦い,財部,大和田などの諸城に転戦したが,暦応2/延元4(1339)年8月,畠山軍の猛攻によって高城を攻め落とされ,大隅の本拠笠野に戻って再挙を図るも果たさず病死した。
(今谷明)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報