肝付兼重(読み)きもつき かねしげ

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「肝付兼重」の解説

肝付兼重 きもつき-かねしげ

?-? 南北朝時代武将
はじめ日向(ひゅうが)(宮崎県)三俣院高城の領主。兄兼尚(かねひさ)から大隅(おおすみ)(鹿児島県)肝付郡もあずかる。建武(けんむ)2年(1335)北朝方の畠山直顕(ただあき)らとたたかい,以後15年ほど南九州の南朝勢力の拡大をはかるがはたせず,争乱なかで病没した。通称は八郎左衛門。法名は玄源。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の肝付兼重の言及

【肝付氏】より

…平安時代末期以降,大隅国肝付郡を本拠とした豪族。伴姓。系図によれば,島津荘の開創者平季基の女婿伴兼貞の子孫が,同荘荘官として薩摩,大隅,日向3国に繁衍。長子兼俊は肝付郡弁済使として高山に入り肝付氏を称す。次子以下はそれぞれ萩原,安楽,和泉,梅北氏等の祖となる。肝付氏は兼俊の後,西方・東方弁済使,岸良村弁済使等の諸職を世襲。非御家人として,地頭島津氏,北条(名越)氏の支配に抗して相論を繰り返した。兼重(三俣八郎)は兄兼尚の代官をつとめ,兼尚の跡をついだ実子秋兼の後見として一族を惣領し,鎌倉幕府滅亡後,南朝方の有力武将として活躍した。…

※「肝付兼重」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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