大隅(読み)おおすみ

精選版 日本国語大辞典 「大隅」の意味・読み・例文・類語

おおすみ おほすみ【大隅】

西海道一一か国の一つ。大隅半島大隅諸島から成り、和銅六年(七一三日向国から分かれて一国となる。鎌倉時代、島津・北条氏らが守護となり、室町時代以降は島津氏の強力な封建支配下に置かれた。明治四年(一八七一)の廃藩置県により鹿児島県東半部を形成。襲国(そのくに)。隼人国(はやとのくに)

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デジタル大辞泉 「大隅」の意味・読み・例文・類語

おおすみ〔おほすみ〕【大隅】

旧国名の一。現在の鹿児島県東部と種子たねが屋久島などの大隅諸島にあたる。隅州ぐうしゅう

おおすみ[人工衛星]

昭和45年(1970)2月に打ち上げられた日本初の人工衛星。東京大学宇宙航空研究所(後の宇宙科学研究所、現JAXAジャクサ)が開発。名称鹿児島宇宙空間観測所の打ち上げ基地大隅半島にあったことに由来する。4度の失敗を経て打ち上げに成功。日本は旧ソ連、米国フランスに次いで4番目に人工衛星保有国になった。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「大隅」の意味・わかりやすい解説

大隅
おおすみ

鹿児島県東部、曽於郡(そおぐん)にあった旧町名大隅町(ちょう))。現在は曽於市の南部を占める。旧大隅町は1955年(昭和30)岩川町、恒吉(つねよし)村、月野(つきの)村の3町村が合併し、大隅町と改称。旧国名を町名とした。2005年(平成17)財部(たからべ)町、末吉(すえよし)町と合併、市制施行して曽於市となった。旧大隅町は菱田(ひしだ)川上流にあたり、町域の大部分がシラス台地。国道269号、県道が通じ、鹿屋(かのや)、都城(みやこのじょう)、志布志(しぶし)、国分(こくぶ)への交点にある。江戸時代は島津氏の直轄領。明治に入り、岩川に郡役所が設置され、現在も官公庁の出先機関が多い。基幹産業は農業で、とくに肉牛、ブロイラー、ブタなどの畜産が盛んで、家畜改良センターがある。県下三大祭りの一つ弥五郎どん祭(やごろうどんまつり)は、巨大な人形を山車(だし)に乗せて練り歩くもので、毎年11月初旬に岩川八幡神社(いわがわはちまんじんじゃ)で行われる。

[平岡昭利]

『『大隅町誌』(1969・大隅町)』


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大隅」の意味・わかりやすい解説

大隅
おおすみ

鹿児島県東部,曽於市南西部の旧町域。大隅半島の基部にある。 1955年岩川町と恒吉村,月野村の2村が合体して大隅町が成立。 2005年財部町,末吉町の2町と合体して曽於市となった。中心地区の岩川は古くから周辺の行政,経済の中心地。台地では畑作が主で,サツマイモ,野菜が栽培され,デンプン製造業が発達。製材業も盛ん。和牛の飼育も多い。岩川地区の八幡神社で 11月5日に行なわれる弥五郎どん祭りは有名。

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改訂新版 世界大百科事典 「大隅」の意味・わかりやすい解説

大隅(旧町) (おおすみ)

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