最新 地学事典 「背斜説」の解説
はいしゃせつ
背斜説
anticlinal theory
石油・天然ガスは背斜構造頂部に集積するという学説。1861年T.S.HuntはCanada Naturalist誌に『石油の歴史について』を発表し,石油は水より軽く,多孔質の地層を通過してその地層の高所,すなわち背斜頂部に上昇し集積され,亀裂があれば地表に出て油泉になると述べた。3ヵ月後にE.B.Andrewsは,石油は地層が褶曲する際に形成された亀裂中に集積し,亀裂は背斜頂部に多く形成されるので,石油も背斜軸に集積することが多いという説を発表した。当時これらの学説は無視された。やがて学術的基礎をもつ学説の確立が要求され,83年I.C.Whiteの研究が始まる。実証のため背斜構造の3ヵ所で試掘開始し,84年期待どおりガス層に到達。Whiteの背斜説は85年Science誌に『天然ガスの地質』と題して発表。
執筆者:木下 浩二・平井 明夫
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

