胡桃館遺跡(読み)くるみだていせき

日本歴史地名大系 「胡桃館遺跡」の解説

胡桃館遺跡
くるみだていせき

[現在地名]鷹巣町綴子 胡桃館

鷹巣盆地の北西部、山麓を通る国道七号の南〇・五キロ地点に位置する、平安時代後期の埋没遺跡。須恵器土師器、および柱根の径〇・七メートルの掘立式杉柱六本、貫穴のある杉板材が出土。桁行七・三メートル、八・八メートル、梁行五・五メートル、六・二メートルの南北に細長い住居二棟、桁・梁間二・八メートルと九メートルの役所的性格をもつ建物、高床式住居が確認された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

知恵蔵 「胡桃館遺跡」の解説

胡桃館(くるみだて)遺跡

蝦夷(えみし)に対する米の支給記録板(約22cm四方)が出土していたことが2005年3月に確認された秋田県北秋田市の集落遺跡。11世紀半ばまで朝廷の支配地外とみられていた地域で見つかった9世紀末〜10世紀初めの遺品だ。「玉作麻呂」「米一升」などの記述は朝廷側の記述で、出羽国府の出先機関のものらしい。朝廷・蝦夷の共存を物語っているとの見方もある。

(天野幸弘 朝日新聞記者 / 今井邦彦 朝日新聞記者 / 2007年)

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