能代春慶（読み）ノシロシュンケイ

デジタル大辞泉

のしろ‐しゅんけい【^▽能代春慶】

能代市から産する淡黄色の春慶塗。江戸前期に始まる。能代塗。秋田春慶。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

のしろ‐しゅんけい【能代春慶】

〘名〙 秋田県能代に産する春慶塗。梔子・黄檗などで木地を着色した淡黄色の春慶塗。その伝来については、飛騨高山より山打三九郎によって伝えられたとする説と、佐竹家の移封の際水戸より伝わったという説がある。能代。能代塗。秋田春慶。

出典　精選版 日本国語大辞典

世界大百科事典（旧版）内の能代春慶の言及

【春慶塗】より

…しかし正倉院に伝来する《赤漆文欟木厨子》は，木地を蘇芳（すおう）で染めて透漆を塗った今日の紅春慶塗の技法をみせ，すでに奈良時代から行われている。近世になり各地で各種の春慶塗が行われたが，現在は岐阜の飛驒春慶が主で，他に秋田の能代春慶(江戸初期，飛驒の工人山打三九郎が開いたという)，茨城の粟野春慶，長野の木曾春慶などがわずかにその伝統を守っている。飛驒春慶は江戸初期，高山城主金森可重の子である茶人金森宗和が塗師成田三左衛門に盆類をつくらせたのに始まるといわれる。…

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出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」