デジタル大辞泉 「黄檗」の意味・読み・例文・類語 おう‐ばく〔ワウ‐〕【黄×檗/黄×蘗】 1 (「黄柏」とも書く)キハダの別名。また、キハダの樹皮から作った染料、または生薬。漢方で内皮を健胃・収斂しゅうれん薬などに使用。2 「黄檗宗」の略。京都府宇治市の地名。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「黄檗」の意味・読み・例文・類語 おう‐ばくワウ‥【黄檗・黄蘗】 [ 1 ] 〘 名詞 〙① 「おうばくしゅう(黄檗宗)」の略。[初出の実例]「黄檗(ワウバク)の三十棒は庭前の柏樹の枝で削立らん」(出典:出来斎京土産(1677)七)② 歌舞伎のはやしの一つ。禅宗の勤行(ごんぎょう)に似せて、大太鼓、銅羅(どら)などを使い、寺院、土手などのさびしい場面の効果をだす。禅の勤。禅づと。〔戯場訓蒙図彙(1803)〕③ 植物「きはだ(黄蘗)」の異名。〔二十巻本和名抄(934頃)〕④ ③の皮から作った粉薬、または染料の名。[初出の実例]「青浅緑絲一絢 黄浅緑絲亦同 藍小半囲、黄蘗八両」(出典:延喜式(927)一四)[ 2 ] 京都府宇治市北部の地名。黄檗宗大本山、万福寺がある。宇治茶の発祥の地とされる。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本大百科全書(ニッポニカ) 「黄檗」の意味・わかりやすい解説 黄檗おうばく 京都府南部、宇治市の一地区。1661年(寛文1)明(みん)僧隠元(いんげん)が開山した黄檗宗大本山万福寺(まんぷくじ)がある。伽藍(がらん)は中国風の様式を示し、また鉄眼道光(てつげんどうこう)の『一切経(いっさいきょう)』版木(はんぎ)を蔵する宝蔵院がある。付近は宇治茶発祥の地と伝えられる。JR奈良線と京阪電鉄宇治線の黄檗駅がある。[織田武雄][参照項目] | 宇治(市) | 宇治茶 | 万福寺 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例