脊髄腔造影

内科学 第10版 「脊髄腔造影」の解説

脊髄腔造影(画像診断学)

(6)脊髄腔造影
 水溶性のヨウ素造影剤を頸椎あるいは腰椎くも膜下腔に投与し撮像する方法である.慣用X線を使用する方法もあるが,現在ではその後にCTを撮像するCTミエログラフィになっている.多検出器型のCTを使用すると矢状断像あるいは冠状断像の再構成画像が容易に得られる.最もよい適応はくも膜囊胞,髄液漏の部位などの検索である.
 頭蓋内圧亢進のある患者やアレルギーの既往のある患者には注意して行う必要がある.脊髄ブロックの疑われる患者ではMRIを最初に行うべきである.出血傾向,抗凝固薬投与中,患部に感染のある患者では腰椎穿刺は避けるべきである.[柳下 章]
■文献
青木茂樹,堀 正明,他:造影CTが必要とされる症例2.脳脊髄領域.日獨医報,56: 80-92, 2011.
Dillon WP: Neuroimging in neurologic diseases. In: Harrison’s Principles of Internal Medicine 16th ed (Longo DL, Kasper DL, et al eds), pp3240-3250, McGraw-Hill, New York, 2012.
井田正博,菅原俊介,他:MRI T2強調画像と神経疾患 susceptibility-weighted imagingと脳血管障害神経内科,69: 251-260, 2008.

出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報

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