脹雀(読み)ふくらすずめ

精選版 日本国語大辞典 「脹雀」の意味・読み・例文・類語

ふくら‐すずめ【脹雀】

〘名〙
① まるまると肥えふとった雀の子。また、寒気を防ぐため、全身の羽毛をふくらませてふっくらと見える雀。《季・冬》
※車屋本謡曲・放下僧(1464頃)「河柳は、水にもまるる、ふくら雀は、竹にもまるる」
② 紋所や模様の名。①が羽をのばした姿を、正面から見た形で図案化したもの。
③ 江戸末期以降の婦人の髪の結い方の一種。②の形に似せたもので、中央を締め、左右にもとどりを作る。一三、四歳から二〇歳ぐらいまでの若い女性が結った。〔風俗画報‐一号(1889)服飾門〕
④ 近代の若い女性向の帯の結び方の一種。袋帯を、両側に角を出し、お太鼓に似せて結ぶ。
⑤ ヤガ科の大形のガ。はねの開張約八センチメートル。体は長卵形で、太い。体・はねともに暗褐色で、前ばねに黒い波紋、後ろばねに青色の顕著な二~三斜帯がある。日本各地に分布し、年二回発生。幼虫コアカソカラムシなどを食べ、成虫はかんきつ類の果汁を吸う害虫。国外では台湾、中国、インド、オーストラリアに分布する。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「脹雀」の解説

脹雀 (フクラスズメ)

動物。ウグイスガイ科の貝

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