腐女子(読み)フジョシ

デジタル大辞泉 「腐女子」の意味・読み・例文・類語

ふ‐じょし〔‐ヂヨシ〕【腐女子】

《「婦女子」に掛けた語》アニメーション漫画、特にやおいボーイズラブ系の作品への嗜好が強い女性をさす隠語。当人たちが「世間受けしない趣味をもつ腐った女子」と自虐的に用いたことからという。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵 「腐女子」の解説

腐女子

妄想の行き着く先が、常に男性同士の性愛となる女性、いわゆる「やおい」ファンへの蔑称である。「負け犬」などと同様、自嘲気味に使われることが多い。かつては、有名マンガの男性キャラクター同士を性愛関係に見立てた同人誌マンガ、すなわち「やおい」のファン層が中心だったが、1990年代に入ってからはBL(ボーイズラブ)市場が急激に発展し、今やマンガ産業にとって有力な顧客層を形成している。近年では、腐女子の奇矯言動恋人でもあるオタク男性の目を通してコミックエッセイ風に描いた、小島アジコ『となりの801ちゃん』(宙出版)のヒットや、非オタク男性と腐女子のラブコメディー、紺條夏生『妄想少女オタク系』(双葉社)の映画化などで、社会的な認知を獲得しつつある。日常生活の中ではノーマルを装いつつ、ひそかにBLを愛好する「隠れヤオラー」「隠れ腐女子」も相当数に上るとみられる。

(鈴木繁 朝日新聞記者 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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