普及版 字通 「腥」の読み・字形・画数・意味
腥
13画
(異体字)
9画
[字訓] なまにく・なまぐさい
[説文解字]
[字形] 形声
声符は星(せい)。〔説文〕四下に「星の見(あら)はるる豕(しよくし)なり。中をして小息を生ぜしむるなり。星に從ひ、星は亦聲なり」とあり、小息肉とは小さなつき肉をいう。〔周礼、天官、人〕に「膏腥(かうせい)を膳す」とあり、脂肪の多い生肉をいい、臭気の強いものである。〔書、酒誥〕に「腥聞、上に在り」のように、古くから腥臭の意に用いる。しもふり肉は、星に従うことからの転義であろう。
[訓義]
1. なまにく、なまぐさい。
2. 豚のあまじし、つきにく。
3. きたない、みにくい。
4. と通じ、魚のなまぐさいことをいう。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕腥 クサシ・ツクサシ・ナマグサシ・イヌノアブラ・モズノハカミ
[語系]
腥()syeng、生shengは声義が近い。生(なま)物にはすべて一種の臭気がある。〔説文〕四下に「は犬の膏(あぶら)のきなり」とし、また「一に曰く、孰(熟)せざるなり」とあって、を腥臭の字とする。次条に「は豕(ぶた)の膏のきなり」とあって、犬豕を区別する。腥・はともに悪臭。魚臭をsianといい、鮮sianの初文である。
[熟語]
腥汚▶・腥気▶・腥魚▶・腥血▶・腥膏▶・腥膩▶・腥臭▶・腥生▶・腥▶・腥▶・腥▶・腥徳▶・腥腐▶・腥風▶・腥氛▶・腥聞▶・腥味▶・腥穢▶
[下接語]
雨腥・膾腥・気腥・魚腥・腥・血腥・膏腥・祭腥・臭腥・牲腥・鮮腥・羶腥・草腥・腥・乳腥・風腥・聞腥・余腥
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報