腹の虫(読み)ハラノムシ

デジタル大辞泉 「腹の虫」の意味・読み・例文・類語

はら‐の‐むし【腹の虫】

腹の中にいる寄生虫回虫の類。
空腹時の腹鳴りを腹の中に虫がいて鳴くものとした、その虫。
腹立ちなどの感情を腹の中にいる虫によるものとした、その虫。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「腹の虫」の意味・読み・例文・類語

はら【腹】 の=虫(むし)[=中(なか)の虫(むし)

  1. 人体消化器に寄生する虫。回虫(かいちゅう)の類。〔和玉篇(15C後)〕
  2. 空腹どきの腹鳴りを、腹中に虫がいて、それが鳴くものとしていう、その虫。
    1. [初出の実例]「うまさうにたうふをくふは浦山し あはれにもただ鳴はらの虫」(出典:俳諧・伊勢山田俳諧集(1650)寄合)
  3. 腹立ちの感情などを、腹中にいる虫によって起こるものとしていう、その虫。腹だちや不満などの感情。
    1. [初出の実例]「ヂッと腹の虫を殺して」(出典:当世少年気質(1892)〈巖谷小波〉四)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android