普及版 字通 「臠」の読み・字形・画数・意味
臠
25画
[字訓] きりみ・やせる
[説文解字]
[その他]
[字形] 形声
声符は(らん)。に攣(かが)まる意がある。〔説文〕四下に「(や)するなり」とし、また「一に曰く、切なり」(段本)という。〔淮南子、説林訓〕「一臠のを嘗(な)めて、一(くわく)(鍋)の味を知る」とは、一斑を以て全の美を知る意。〔説文〕に〔詩、檜風、素冠〕「棘人(きよくじん)(やつれ人)臠臠たり」と、憂懼(ゆうく)のためにやつれることを歌う句を引く。今本はその字を欒欒(らんらん)に作る。臠はもと一臠の肉をいう字。わが国では「みそなはす」とよむが、古い訓の例はなく、近世の誤用であるという。
[訓義]
1. きりみ、きり肉、肉片。
2. やせる、やつれる、かがむ。
3. わが国では、「みそなはす」に用いる。
[古辞書の訓]
〔新字鏡〕臠 奈万久佐之(にくなまぐさし)〔名義抄〕臠 ヤス・シシムラ・シシナマス 〔立〕臠 シシムラ・ホロカシ
[熟語]
臠解▶・臠膾▶・臠割▶・臠去▶・臠巻▶・臠殺▶・臠▶・臠炙▶・臠壻▶・臠切▶・臠截▶・臠肉▶・臠盤▶・臠臠▶
[下接語]
一臠・牛臠・巻臠・数臠・大臠・梯臠
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報