臨床評価指標(読み)リンショウヒョウカシヒョウ

デジタル大辞泉 「臨床評価指標」の意味・読み・例文・類語

りんしょうひょうか‐しひょう〔リンシヤウヒヤウカシヘウ〕【臨床評価指標】

病院が提供する医療の質を定量的に評価するための指標。入院患者の平均在院日数転倒・転落発生率、リハビリテーション実施率、患者満足度、紹介率など多様な項目がある。クリニカルインディケーター。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「臨床評価指標」の意味・わかりやすい解説

臨床評価指標
りんしょうひょうかしひょう

臨床医療の質を評価するための指標。クリニカル・インディケーターClinical Indicatorともいい、CIと略称する。また、クオリティ・インディケーター(QI: Quality Indicator、質の指標)も同様の意味で使われる。医療の質と安全性の向上や改善のために、設定した指標となる基準値に基づいて、特定患者に個別的に行われる医療行為と病院全体としてみた医療の質を、定量的な数値として蓄積し客観的に評価する。たとえば病院全体の医療行為の評価としては、手術などの治療を例にとると、患者に手術を行った日から退院までに要する日数の平均(平均在院日数)が短いほど、また再手術率や死亡退院率が低いほど質が高い治療と評価できる。しかし一般に重篤な疾患であるほど健康回復までに時間を要し、退院までの日数は必然的に長くなるため、疾患や処置ごとの個別的な指標となる基準値に、重症度などの要素を盛り込んでおく必要がある。臨床評価指標にはほかに、患者満足度や入院患者の床ずれ発生率など、すべての患者に適応できる一般的なものもある。

[編集部]

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