興教寺(読み)こうきょうじ(その他表記)Xīng jìao sì

改訂新版 世界大百科事典 「興教寺」の意味・わかりやすい解説

興教寺 (こうきょうじ)
Xīng jìao sì

中国,陝西省西安市の南郊70kmにある仏寺。樊(はん)川の近くで,終南山を眺望する高台に位置し,玄奘(げんじよう)三蔵の墓塔を中央に,その弟子の慈恩大師窺基の慈恩塔,円測法師の円測塔の3塼塔(せんとう)が向かいあって立つことで知られる。玄奘は没後,滻水(さんすい)の東に葬られたが,5年後の669年(総章2)に少陵原に改葬されたのが寺の始まりとされる。828-829年(太和2-3)の修理をへて今日ある玄奘墓塔は方形平面,高さ21mの塼造の五層の楼閣式。現存する唐代塼塔の代表的遺構のひとつに数えられる。他の2塼塔は高さ約5m。伽藍は近年のものである。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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