知恵蔵 「航空事故要因」の解説 航空事故要因 航空機輸送での人身事故発生率は、1億人が1km飛行した時に0.05回の率になるまで減少したが、1975年以降は横這い傾向。航空機の故障による事故は減っているが、焦点が当たっているのが人的要因(ヒューマン・エラー)と突風。人的要因では、自動化されたシステムの誤操作と空港周辺の大地への激突が減っていない。突風では空港周辺で発生する局地的な上昇、下降気流(マイクロバースト)が、大事故につながる。そのため、観測用の気象ドップラーレーダーを設置して検知対策が進められているが、解決にはいたっていない。また、高空巡航中にも晴天乱流という、天候や地形と連動せず、機上の気象レーダーで把握できない突風により急落下することがあるため、乗客の安全ベルトの常時着用の徹底も課題。 (鳥養鶴雄 元日本航空機開発協会常務理事 技術士(航空機部門) / 2007年) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報 Sponserd by