航空戦闘軍団(読み)こうくうせんとうぐんだん(その他表記)air combat command

日本大百科全書(ニッポニカ) 「航空戦闘軍団」の意味・わかりやすい解説

航空戦闘軍団
こうくうせんとうぐんだん
air combat command

略称ACC。空軍の作戦部隊を、戦略航空軍団(SAC)と戦術航空軍団(TAC)に分けていたアメリカが、指揮系統の簡素化や部隊運用の柔軟性を図って、統合して新たに設立組織。戦略兵力と戦術兵力の統合化によって、広範囲で活動できる多目的航空攻撃力をつくり上げた。旧SACと旧TACの戦闘機や爆撃機などをほぼすべて受け継いでいるが、SAC所属だった大陸間弾道ミサイルは空軍宇宙軍団に移管し、ミサイルによる戦略攻撃力と、航空機による戦略攻撃力を分離させた。戦闘機や爆撃機を支援するための空中給油機、支援輸送機の一部を保有する。

[青木謙知]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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