苗加村(読み)のうかむら

日本歴史地名大系 「苗加村」の解説

苗加村
のうかむら

[現在地名]砺波市苗加

野村島のむらじま村の南にあり、中央をみや川が北西へ流れる。納加のうか村とも記され、江戸時代前期の越中四郡絵図(小矢部市立石動図書館蔵)には苗加新村ともある。城端じようはな道が通り、寺家じけ(現福野町)までの距離は三三町(越中道記)一説では、河辺氏が近江国稲賀(苗鹿)(現滋賀県大津市)より移住し開墾した地で、永禄四年(一五六一)に二代目の次郎左衛門が礪波となみ郡へ移り、庄川跡を開き苗加と名付けて土着したという。河辺氏は次郎左衛門が文禄三年(一五九四)一二月前田利長から肝煎に任命されており(「肝煎申付状」河辺家文書)、これは加賀藩下での肝煎の初見である。一方、貞享元年(一六八四)の村名由緒書上(加越能文庫)によると、近江国苗加村から浪人が当地へ移住し、その出身地から村名を苗加と名付けたというとある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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