英多庄(読み)あがたのしよう

日本歴史地名大系 「英多庄」の解説

英多庄
あがたのしよう

英多庄の初見は「吾妻鏡」文治二年(一一八六)三月一二日条に載る年貢未済荘園の中に「殿下御領英多庄」とみえ、近衛家領になっている。また建長五年(一二五三)一〇月の近衛家所領目録には「信濃国英多庄、冷泉宮領内」と記している。

元亨元年(一三二一)「埴科郡英多庄松井住、藤原正長」がこの年の三月一八日妙法蓮華経巻第一を戸隠の中院に施入したことが経巻に記される(戸隠神社旧蔵)。諏訪社上社の大宮御造栄之目録(諏訪大社上社文書)の元徳元年(一三二九)三月には「県庄七十五斛取之造立」とあるところから、この地方は諏訪社上社に関係していたものとみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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