草刈機(読み)くさかりき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「草刈機」の意味・わかりやすい解説

草刈機
くさかりき

牧草野草などを刈り取る作業機で、牧草専用のモーア、雑草を刈るグラスカッター、芝を刈る芝刈機(ローンモーア)などがある。動力源は人力、畜力、動力(エンジンやモーター、トラクターなど)で、トラクターに装着して使用するものや自走式のもの、乗用のものがある。刈取りを行う切断部の構造で往復動刃型、回転刃型の別がある。

 往復動刃型は古くから利用され、多くのナイフのついたカッターバーを往復運動させて草を切る。振動が大きく、切れ味を保つため刃をよく研いで使う。往復動刃型に対し、回転刃型草刈機には水平回転刃式と垂直回転刃式がある。水平回転刃式は縦軸ドラムや円板に刈り刃をつけて水平に刃を高速回転させて草を切る。垂直回転刃式は爪(つめ)のような刃ですくい上げる方向に回転させ草を短く切る。回転刃型草刈機は機構が簡単で日常の手入れもたやすく、倒れた草でも刈れる特徴があるが、往復動刃型より大きな動力を必要とする。

 肩掛け用の刈払い機は、やぶ山林の下草刈りや畔(あぜ)の草刈りなどに使われる。エンジンのついた歩行用の畔草刈機やトラクター用の大形のものにはロータリーカッターがある。

 芝刈機には人力手押し、エンジン付き小形専用機、大型のトラクター用多連機などがある。

[原 令幸]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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