人力(読み)ジンリキ

デジタル大辞泉 「人力」の意味・読み・例文・類語

じん‐りき【人力】

じんりょく(人力)
人力車」の略。

じん‐りょく【人力】

人間の力。人間のもつ肉体的・精神的能力。じんりき。「人力の及ばぬところ」
[類語]人力

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精選版 日本国語大辞典 「人力」の意味・読み・例文・類語

じん‐りき【人力】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 人のちから。人間の能力。じんりょく。
    1. [初出の実例]「高台神構非人力、池鏡泓澄含日暉」(出典:性霊集‐序(835頃))
    2. 「君の御運をひらきしことは、更に人力といひがたし」(出典:神皇正統記(1339‐43)下)
  3. 力仕事に従う者。人夫。
    1. [初出の実例]「人力七人各与二百文」(出典:参天台五台山記(1072‐73)一)
  4. じんりきしゃ(人力車)」の略。
    1. [初出の実例]「職人をさらべやめて人力(ジンリキ)の車力にでもなりゃアがればいい」(出典:安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉初)
  5. じんりきしゃふ(人力車夫)」の略。
    1. [初出の実例]「金閨の姫妾(おきにいり)も、車夫(ジンリキ)の媼妻(やまのかみ)も、貴賤に因て差別ある無し」(出典:造化妙々奇談(1879‐80)〈宮崎柳条〉二編)

ひと‐ぢから【人力】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 人間の力。人の労力。じんりょく。
    1. [初出の実例]「露けくはあらぬ庵ぞ人ぢから〈春鴻〉 月をむしろに待ばかりなり〈葛三〉」(出典:俳諧・風やらい(1801))
  3. 他人の力。他人の助力
    1. [初出の実例]「他人力(ヒトヂカラ)なんぞを的(あて)にせず」(出典:或る女(1919)〈有島武郎〉前)
  4. 力を使う者。使役される者。
    1. [初出の実例]「垣(かき)を造る功夫(ヒトチカラ)を費し損(おと)すこと、七万余」(出典:日本書紀(720)斉明二年是歳(北野本訓))

じん‐りょく【人力】

  1. 〘 名詞 〙じんりき(人力)
    1. [初出の実例]「世界の内、舟車のいたる所、人力(ジンリョク)の通ずるところ」(出典:翁問答(1650)下)
    2. [その他の文献]〔孟子‐梁恵王・下〕

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普及版 字通 「人力」の読み・字形・画数・意味

【人力】じんりよく

人間の力。〔孟子、梁恵王下〕齊人、燕を伐ちて之れにつ。宣王問うて曰く、~乘の國を以て乘の國を伐ち、五旬にして之れを擧ぐ。人力は此(ここ)に至らざらん。取らずんば、必ず天の殃(わざは)ひらん。之れを取ること何如(いかん)と。

字通「人」の項目を見る

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