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草摺引物 くさずりびきもの

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

草摺引物
くさずりびきもの

歌舞伎舞踊の一系統。曾我狂言 (→曾我物 ) を舞踊化したもので,親のかたき工藤祐経との対面に,鎧を片手に駆けつけようとする曾我五郎と,その鎧の草摺をつかんで引止める小林朝比奈の力比べを描く。朝比奈の役を和田舞鶴や化粧坂 (けわいざか) の少将といった女役で演じる作品もある。原拠は幸若舞曲『和田酒盛』に求められるが,今日の原型となったのは元禄 10 (1697) 年江戸中村座の歌舞伎『兵根元曾我 (つわものこんげんそが) 』である。以降多くの作品が生れたが,現存するものは『正札附根元草摺』と,子供のための舞踊手ほどき物として伝承される『菊寿の草摺』 (通称『いきおい』) の2曲のみ。

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世界大百科事典内の草摺引物の言及

【草摺引】より

…親の仇敵工藤祐経ありと聞いた曾我五郎が,鎧を小脇に駆けこむのを,小林朝比奈が草摺を捕らえ,引き止めて意見忠告する筋。これを舞踊化した作品のすべてを〈草摺引物〉という。発生は古く,江戸歌舞伎の初春狂言として〈曾我物語〉に材をとる慣習が式例化すると,数多の同類作品が生じた。…

※「草摺引物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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