精選版 日本国語大辞典 「草結」の意味・読み・例文・類語
くさ‐むすび【草結】
- 〘 名詞 〙
- ① 草を結ぶこと。道しるべなどのために草を結んでおくこと。
- [初出の実例]「初春の草むすひかやかざり縄〈貞良〉」(出典:俳諧・小町踊(1665)春)
- ② 粗末な小屋を作り生活すること。
- [初出の実例]「此の山遙かの麓に、草結びする女なるが」(出典:大観本謡曲・身延(室町末))
- ③ 他の人に先んじて物事をはじめること。草わけ。草創。
- [初出の実例]「同心与力の衆志あらん人は連署をかふべしと極め、隠密の内談をはじむ。〈略〉是其草結び也」(出典:応仁略記(1467‐70頃か)上)
- ④ 男女間の約束をすること。縁結び。
- [初出の実例]「つまったる・銀が心中の草結び」(出典:雑俳・軽口頓作(1709))
- ⑤ =くさあわせ(草合)
- [初出の実例]「子ども四五人木の葉かく見ゆ 草むすひしめじ松茸つなぎまぜ」(出典:俳諧・信徳十百韻(1675))