日本歴史地名大系 「荒居村」の解説 荒居村こうやむら 宮城県:仙台市旧宮城郡地区岩切村荒居村鎌倉期より室町期にわたってみえる郷村名で、留守氏の所領であった。高用(こうゆう)名または余目(あまるめ)郷のうちなどとみえ、荒屋とも記される。郷村域の比定は困難であるが、岩切(いわきり)の南、七北田(ななきた)川右岸の氾濫原一帯の荒野をさしたとも考えられる。正安二年(一三〇〇)五月二一日の留守家政譲状(留守文書)に「荒居北方」、同写(余目文書)には「くわうやきたかた」とあり、家政より孫の亀弥丸に譲られ、同年月日の家政譲状(留守文書)では「荒居打越」とあり、沼より南および「村岡五郎新田」が嫡孫家明に譲られていることから、分割譲渡されたことが知られる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報