荒木小平(読み)あらき・こへい

朝日日本歴史人物事典 「荒木小平」の解説

荒木小平

没年:没年不詳(没年不詳)
生年天保14(1843)
明治時代の京都西陣の機大工。京都生まれ。明治7(1874)年京都府は織工場(10年織殿と改称)を設け,府の輸入した西洋織機での伝習を行った。伝習生の荒木はこの鉄製洋式機の模作を試み,木材を主材料としたフランスジャカード機をつくり,10年第1回内国勧業博覧会に出品,好評を得た。13年機業家佐々木清七がこれを使用しその販売にも成功してから,西陣,桐生,足利その他の機業地に漸次普及するようになった。その後も紋彫機やドビー機などの洋式諸機を木製で模造し安価に提供,絹織物業,特に西陣機業の近代化に寄与した。<参考文献>日本工学会編『明治工業史 機械・地学篇』

(菊池俊彦)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「荒木小平」の解説

荒木小平 あらき-こへい

1843-? 明治時代の機大工(はただいく)。
天保(てんぽう)14年生まれ。フランスから導入した鉄製織機をモデルに,半木製のジャカード機を製作し,明治10年第1回内国勧業博覧会に出品。佐々木清七がこれを実用化し,京都西陣(にしじん)にジャカード機が普及するもととなった。京都出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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