菊松郷(読み)きくまつごう

日本歴史地名大系 「菊松郷」の解説

菊松郷
きくまつごう

上保かみのほ字菊松に比定される国衙領。「吾妻鏡」建久元年(一一九〇)四月四日条に菊松とみえ、地頭堀江禅尼の押領を止めるため入部した召使則国に対し、当郷公文末友らが乱暴した。後白河院を通して在庁の訴えを受けた源頼朝は度々押領停止を命じたが聞入れないため、同一八日地頭職の改補と郷内退出を命じている(同書)。嘉元四年(一三〇六)六月一二日の昭慶門院領目録(京都大学蔵古文書集)に美濃国衙領として菊松郷がみえ、少納言局が預所であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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