華蔵庵跡(読み)けぞうあんあと

日本歴史地名大系 「華蔵庵跡」の解説

華蔵庵跡
けぞうあんあと

[現在地名]大和町大字松瀬字仲

烏帽子えぼし岳の南の谷間にある。寛文年間(一六六一―七三)の創立。曹洞宗高伝こうでん(現佐賀市)末寺で、開山は高伝寺一一世湛然である。

創設のいきさつは「葉隠」にもみえるが、寛文九年、円蔵えんぞう(現佐賀市)の村了が寺格昇格を藩主鍋島光茂に直訴して死罪となったとき、湛然が命乞いをしていれられず、これを不満とした湛然は高伝寺を去って佐賀領外に出ようとした。三反田さんたんだ(→西松瀬山村藩吏に止められ、深江信渓のとりなしもあって通天庵(通天寺)にとどまった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android