萩原角左衛門(読み)ハギワラ カクザエモン

20世紀日本人名事典 「萩原角左衛門」の解説

萩原 角左衛門
ハギワラ カクザエモン

明治期の林業家 戸倉村(東京府)村長



生年
文久1年(1861年)

没年
大正2(1913)年1月6日

出生地
武蔵国多摩郡戸倉村(東京都)

本名
萩原 茂能

経歴
武蔵多摩郡戸倉村で代々林業・材木卸商を営む家に生まれる。のち家業を継ぎ、角左衛門と称する。明治維新後の森林荒廃憂い、自己所有の山林植林して模範を示し、近郷に造林を指導。また造林総代人となり村内の共同造林用に杉・檜を24万本植えた。その後、村長となって村有林野120余ヘクタールの整理を行い、のち近隣町村の荒廃地500ヘクタールを各町村の基本財産となるよう計画・整理し、明治37年目的を達成する。村政の改革、西多摩郡農会の組織化、蚕業の改善などに尽力し、ついに模範村として認められ内務大臣より表彰される。また44年藍綬褒章を授与した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「萩原角左衛門」の解説

萩原角左衛門 はぎわら-かくざえもん

1861-1913 明治時代の林業家。
文久元年生まれ。武蔵(むさし)多摩郡(東京都)戸倉村で代々林業,材木卸商をいとなむ。維新後の森林の荒廃をうれえ,植林,造林を指導。村内の共同造林用に杉,檜(ひのき)を24万本うえた。のち村長となり,村政の改革,西多摩郡農会の組織化,蚕業の改善などにつくした。大正2年死去。53歳。名は茂能。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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