デジタル大辞泉 「憂い」の意味・読み・例文・類語
うれい〔うれひ〕【憂い/愁い/▽患い】
1 予測される悪い事態に対する心配・気づかい。うれえ。「後顧の―」
2 嘆き悲しむこと。
[補説]ふつう1は「憂い」、2は「愁い」と書く。また、中世以降「うれえ」に代わって「うれい」の語形が多く用いられるようになり、現在は「うれい」が一般的。
[類語]考え事・思案・物思い・考え・心配・気疲れ・気苦労・心痛・心労・懸念・恐れ・憂慮・取り越し苦労・杞憂・悲観・恐れる・不安・
う・い【憂い】
1 自分の思うようにならないで、つらい。苦しい。「―・いも
2 ある状態をいとわしく、不愉快に思うさま。わずらわしい。気が進まない。
「古代の親は、宮仕へ人はいと―・き事なりと思ひて過ぐさする」〈更級〉
3 つれない。冷たい。
「―・かりける人こそあらめあかつきの雲さへ峰になど別るらん」〈風雅・恋二〉
4 悩ましい。せつない。心苦しい。
「有明のつれなく見えし別れより暁ばかり―・きものはなし」〈古今・恋三〉
5 動詞の連用形に付いて、…するのがつらい、…するのがいやだ、などの意を添える。
「ここをまた我住み―・くてうかれなば松はひとりにならむとすらむ」〈山家集・下〉
[派生]うさ[名]
[類語]びんびん・