蒸気発生器(読み)じょうきはっせいき(その他表記)steam generator

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「蒸気発生器」の意味・わかりやすい解説

蒸気発生器
じょうきはっせいき
steam generator

原子炉において,蒸気タービン駆動などに使用する水蒸気を発生する熱交換器炉心冷却材ループと発生蒸気ループとが分離されている加圧水型軽水炉や液体金属冷却型高速増殖炉などで使用される。たとえば前者では,炉心を循環する1次冷却水を核エネルギーにより高温高圧水とし,これを多数のU字型管よりなる蒸発管群内に流し,その外部を流れる2次冷却水から蒸気を発生させる。高温構造物であることから,腐食に強い材料を用いる必要がある。

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世界大百科事典(旧版)内の蒸気発生器の言及

【原子炉】より

…この場合,炉心を通る冷却材を一次冷却材,熱交換器で熱を伝達される冷却材を二次冷却材という。二次冷却材の水が熱交換器で蒸気をつくるとき,この熱交換器を特に蒸気発生器という。なお,炉心を通る冷却材の循環系に放射性物質を捕捉する装置を置くことは,原子炉冷却材系統や一次冷却材系統の保守点検時の従業員被曝を低くするために有効である。…

※「蒸気発生器」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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