精選版 日本国語大辞典 「蒸衾」の意味・読み・例文・類語 むし‐ぶすま【蒸衾】 〘 名詞 〙① 暖かく柔らかな夜具。一説に、「むし」は「虫」で蚕の意から絹の夜具、また、「むし」は「苧麻(からむし)」で苧麻の繊維でつくった夜具の意ともいう。[初出の実例]「牟斯夫須麻(ムシブスマ) 柔(にこ)やが下に 栲衾(たくぶすま) さやぐが下に 沫雪の 若やる胸を」(出典:古事記(712)上・歌謡)② ( 蒸襖 ) 襖。からかみ。[初出の実例]「浩処(かかるところ)に、次の間の蒸襖(ムシフスマ)を、さと開きて立出る人を、誰(たそ)と見かへれば為朝なり」(出典:読本・椿説弓張月(1807‐11)後) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例