薬の副作用(読み)くすりのふくさよう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「薬の副作用」の意味・わかりやすい解説

薬の副作用
くすりのふくさよう

薬の副作用には,「治療の目的以外の作用」という治療学上の定義と,厚生労働省の定めた「薬物を通常の方法で使用した場合に現れる,予期できない生体に有害な作用」という定義がある。副作用は過剰投与や非耐容,特異体質,アレルギー,2次的作用などさまざまな理由で発生し,重篤な場合には死にいたる場合もある。そこで厚生労働省では薬害防止の対策として,副作用情報収集システムをスタートさせた。具体的には,副作用をその症状に応じて3段階に分類し,グレード3を重篤な副作用で優先的に報告するもの,グレード2を重篤ではないが医療現場に情報提供するもの,グレード1を軽微なものと定義した。また,薬事法では,製薬会社は副作用が現れた場合には 30日以内に報告する義務のあることが定められている。

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