特異体質(読み)とくいたいしつ(英語表記)idiosyncrasy

翻訳|idiosyncrasy

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

特異体質
とくいたいしつ
idiosyncrasy

正常人では特に反応を示さない物質に対して,過敏で異常な反応を示す体質。食事性特異体質と薬物性特異体質がある。食品では,カニ,エビ,サバ,卵白など蛋白体に対して異常な反応をする場合が多く認められ,これらを摂取すると,皮膚にじんま疹などの発疹をみ,頭痛,下痢などが起る。また薬物性のものでは,ヨウ素水銀ヒ素キニーネピリン系薬剤などで認められ,反応の激しい場合はショック様相を呈し,死にいたることもある。

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百科事典マイペディアの解説

特異体質【とくいたいしつ】

正常の人では全く反応しないか,強い反応を示さない物質に対して異常な反応を示す体質。アレルギー性のものとされる。ピリン系薬物,ヨード剤,水銀剤などの内服や注射により反応を起こす薬物性特異体質と,卵白,カニ,エビ,サバなどの摂取により反応を起こす食事性特異体質がある。反応は嘔吐(おうと),下痢,腹痛等の消化器症状や,皮膚発疹,発熱など。時にはショック症状を示し死亡する例もある。
→関連項目素因体質

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大辞林 第三版の解説

とくいたいしつ【特異体質】

ある種の薬物や食物に対して異常に反応を示す体質。アレルギー性の素質を基盤とするものが多い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

特異体質
とくいたいしつ
idiosyncrasy

臨床的に病気に容易にかかりやすい体質を異常体質、または病的体質というが、そのうち、とくに普通の人にはなんの変化もおこさないような外的刺激(食物や薬物など)に対して異常に強く反応するものを特異体質とよんでいる。その基盤としてアレルギー素質が考えられている。
 なお、体質とは、個人のもっている形態的、機能的、精神的な種々の性状の総称であるが、一方、あらかじめ個体内にあって病気になりやすい形態的または機能的な性状、つまり疾患誘発因子に対する抵抗性の減弱した状態を素因といい、異常体質は先天性素因の一つである。これには胸腺(きょうせん)リンパ体質や滲出(しんしゅつ)性体質、アレルギー体質などの特異体質をはじめ、無力体質や発育不全体質などが含まれる。
 胸腺リンパ体質は胸腺性特異体質で、普通の人にはなんでもないような軽微な刺激(扁桃(へんとう)摘除などの小手術、麻酔、予防接種など)が原因で急死し、病理解剖の結果、全身のリンパ節やリンパ様組織の肥大や増殖、胸腺の永存ないしは肥大などのほかには病因の認められない人があり、このような突然死をきたす特異体質を胸腺リンパ体質とよんでいる。胸腺リンパ体質そのものが死因となるような因果関係は認められず、突然死の理由はまだ不明である。なお、心臓の発育不良、副腎(ふくじん)の発育不全、肝機能障害などもみられるという。
 滲出性体質は、普通ではほとんど変化をおこさない程度の刺激で容易に強い滲出性増殖性反応をおこしやすい体質である。アレルギー体質は、既往症または家族性にアレルギー性疾患の認められる場合によばれるもので、かなり遺伝的要素が明らかである。[柳下徳雄]

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精選版 日本国語大辞典の解説

とくい‐たいしつ【特異体質】

〘名〙 正常な人間では特別の反応を示さないような物質に対して、過敏に反応する体質のこと。食物または薬剤に対しての反応をいうことが多い。
みそっかす(1949‐50)〈幸田文〉ジフテリヤ「私は特異体質だとかであったから沃度(ヨード)の反応を起して、からだ中かゆくなって」

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