薬師森(読み)やくしのもり

日本歴史地名大系 「薬師森」の解説

薬師森
やくしのもり

[現在地名]山鹿市寺島

ゆるぎ岳の南西山麓の山地内にある。禅刹明星みようじよう寺跡と伝え、現在は白山大権現と虚空蔵菩薩を安置する小堂宇二つが並ぶ。国誌に「薬師森ノ小堂ニ薬師仏アリ、芋生氏代々ノ古墳アリ」とあるが、薬師森の語源となったであろう薬師仏は見られない。明星寺については寛文九年(一六六九)の「一統志」に「明星寺虚空蔵」と記され、「鹿郡旧語伝記」には「明照寺、古寺ノ趾ナリ、本尊虚空蔵菩薩、今謂レ知ラズ」とある。堂の左側に周囲に散乱していたものを集めた大小十数基の五輪塔残欠があり、なかには永正(一五〇四―二一)・大永八年(一五二八)などの年号がみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android