朝日日本歴史人物事典 「藤林宗源」の解説
藤林宗源
生年:慶長13(1608)
江戸前期の武士。大和小泉藩片桐家の家老。茶道石州流宗源派の祖。名は直良,助之丞。本斎,能改庵,宗淳などと号した。茶の湯を片桐石州と共に桑山宗仙に学び,石州流茶の湯の完成に尽力した。隠居後は京都八坂屋敷に住して,石州の死後は石州流の中心となった。子の宗三から河野宗鴎に伝わった茶系は石州流宗源派と呼ばれた。さらにこの門下から本庄宗敬が出て,古石州流を唱えた。遺構に大阪和泉の枯草庵などが,著作に『石州流口伝書』に基づく秘伝書『和泉草』(1687),『藻塩草(品川物語)』などがある。<参考文献>野村瑞典『定本石州流』
(谷端昭夫)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報