蛇園村(読み)へびそねむら

日本歴史地名大系 「蛇園村」の解説

蛇園村
へびそねむら

[現在地名]海上町蛇園へびその

現町域の南に位置し、北東台地があり、集落はその下に展開する。村名は「ヘビソノ」ともするが、寛文期(一六六一―七三)まであった椿つばき海と九十九里浜との間の砂嘴を「へびそね」と称したことに由来するか。現旭市長禅ちようぜん寺蔵愛染明王坐像の永禄一二年(一五六九)九月の胎内銘に「園」とみえ、当地自性院長宗がこの坐像奉納に関連したことが知られる。天正一八年(一五九〇)木曾義昌領となり、同年一二月家臣千村良重に与えた知行充行状(千村家文書)に「へひそ子」とあり、十日市とおかいち(現旭市)と合せた七〇〇石が良重領となっている。慶長一八年(一六一三)の木曾代水帳(外口家文書)ではこの時の村高を二七八石余とする。寛永二年(一六二五)旗本加々爪に与えた知行充行状に蛇薗村とあり、高二八九石余が同領。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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