日本歴史地名大系 「蜻蛉尻川」の解説 蜻蛉尻川とんぼじりがわ 京都府：八幡市蜻蛉尻川防賀（ぼうが）川の部分名称。綴喜郡田辺（たなべ）町を水源とする防賀川は、岩田（いわた）・内里（うちさと）の境界を北流し、内里の北より西流する辺りから蜻蛉尻川と称し、上奈良（かみなら）・下奈良の南端をかすめ戸津（とうづ）で大谷（おおたに）川に合する。江戸時代は上流を虚空蔵（こくぞう）川、下流を蜻蛉尻川と称し、防賀川の名はない。江戸時代は降雨による多量の流水をめぐって、上流の村々が自領での堤切れを免れるため、下流の領境で故意に堤を切ることがあった。とくに蜻蛉尻川辺りは、上流の上奈良村が幕府領、内里村が幕府領・仙洞御料・諸公家領の入組み支配で、下流の下奈良村をはじめとする地域は八幡宮領であったため、領境で堤切れの争いは絶えなかった。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by
