(読み)シュン

デジタル大辞泉 「蠢」の意味・読み・例文・類語

しゅん【蠢】[漢字項目]

[音]シュン(呉)(漢) [訓]うごめく
虫がうごめく。「蠢動

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「蠢」の意味・読み・例文・類語

うご‐め・く【蠢】

〘自カ五(四)〙 (「めく」は接尾語)
① (イモムシなどが這うように)絶えず少しずつ動く。おごめく。蠢動(しゅんどう)する。
海道記(1223頃)萱津より矢矧「小蟹ども、おのが穴々より出て蠢き遊ぶ」
※花ごもり(1894)〈樋口一葉〉一「をかしからぬ一生を塵の中にうごめかんのみ」
② 比喩的に、ある気持が少しずつ起こってくる。
仮名草子浮世物語(1665頃)一「心のうごめくままに、ある律義なる侍に戯言(ざれごと)を仕懸け」

おご‐め・く【蠢】

〘自カ四〙 わずかに動く。ひくひくと動く。うごめく。
※河内本源氏(1001‐14頃)帚木「『さてさて、をかしかりける女かな』とすかい給ふを、心得ながら、鼻のわたりをごめきて語りなす」
[補注]青表紙本には「おこつきて」とある。

うご‐めか・す【蠢】

〘他サ五(四)〙 (「めかす」は接尾語) うごめくようにする。絶えず細かく動くようにする。ひくひくさせる。
※滑稽本・七偏人(1857‐63)五「口を何やらうごめかし」

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