蠢爾(読み)シュンジ

デジタル大辞泉 「蠢爾」の意味・読み・例文・類語

しゅん‐じ【××爾】

[ト・タル][文][形動タリ]小さな虫がうごめくさま。転じて、取るに足りない者たちがうようよと集まり騒ぐさま。
「実に―たる野獣の域を脱却し」〈秋水社会主義神髄

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精選版 日本国語大辞典 「蠢爾」の意味・読み・例文・類語

しゅん‐じ【蠢爾】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動タリ ) 小虫などのうごめくさま。転じて無知な者やとるに足りない者がうごめきさわぐさま。
    1. [初出の実例]「蠢爾蝦夷不乱、羽書力斗月夜伝」(出典凌雲集(814)奉和傷右衛大将軍故宿禰〈小野岑守〉)
    2. 「蠢爾として動き、雑然として群がる」(出典:真善美日本人(1891)〈三宅雪嶺〉日本人の本質)
    3. [その他の文献]〔詩経‐小雅・南有嘉魚之什采

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普及版 字通 「蠢爾」の読み・字形・画数・意味

【蠢爾】しゆんじ

虫のうごめくさま。愚かしい行動。〔詩、小雅、采〕蠢爾たる蠻(ばんけい) 大を讐(しう)と爲す

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