蠱物(読み)マジモノ

デジタル大辞泉 「蠱物」の意味・読み・例文・類語

まじ‐もの【×蠱物】

まじないをしてのろうこと。また、その術。まじ
けものたふし、―する罪」〈祝詞・六月晦大祓〉
人を惑わすもの。魔性のもの。
「これらの―らをとらんは何の難き事にもあらじ」〈読・雨月蛇性の婬〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「蠱物」の意味・読み・例文・類語

まじ‐もの【蠱物】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 神霊に祈って、他に災いが及ぶようにすること。まじないをして相手をのろうこと。また、その術。まじわざ。
    1. [初出の実例]「所有る毒と薬と蠱(マシモノ)と魅(くるほすもの)と厭(おそふもの)と祷(をやすもの)と」(出典:西大寺本金光明最勝王経平安初期点(830頃)七)
  3. 人間をまどわすもの。たぶらかすもの。魔物
    1. [初出の実例]「これらの蠱物(マジモノ)らを捉んは何の難き事にもあらじ」(出典:読本・雨月物語(1776)蛇性の婬)

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