災い(読み)ワザワイ

デジタル大辞泉 「災い」の意味・読み・例文・類語

わざ‐わい〔‐はひ〕【災い/禍/×殃】

人に不幸をもたらす物事。また、その結果である不幸な出来事災厄災難。「口は―の元」「―が降りかかる」
不快であること。多く、感動表現に用いる。
「あな―や、かばかりの事をだにしそこなひ給ふよ」〈大鏡・伊尹〉
[類語]災害災難被害禍害惨害惨禍災禍被災天変地異天災人災地変風害風水害冷害霜害雪害干害渇水旱魃水涸れ病虫害虫害煙害公害薬害災厄凶事禍根舌禍筆禍試練危難国難水難水禍海難受難遭難罹災貧乏くじ馬鹿を見る弱り目にたたり目泣き面に蜂

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精選版 日本国語大辞典 「災い」の意味・読み・例文・類語

わざ‐わい‥はひ【禍・災・殃】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「わざ」は神のしわざの意、「わい」は「さきわい(幸)」などの「わい」と同じ。悪い結果をもたらす神のしわざの意から )
  2. ( 形動 ) 悪い結果をもたらすような種々の事柄気配。また、その悪い結果。身にふりかかる傷害、病気、天災、難儀など。また、そういう状態であるさま。災難。災厄。禍難(かなん)。凶事。曲事(まがごと)。不幸。
    1. [初出の実例]「此の時に当りて妖気(ワサハヒ)稍くに動きて叛(そむ)く者一二(ひとりふたり)、始めて起る」(出典:日本書紀(720)仁徳六七年是歳(前田本訓))
    2. 「わざはひ極まる身ならば、そのわざはひかぎりなりて命極まり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)俊蔭)
  3. 不快であること。いやなこと。どうにも処置のしようのないこと。感動表現に用いて好もしくないという感情を表わす。
    1. [初出の実例]「舞台の上にのぼりたまひて、もののね調子ふきいづるほどに、わざはひかな、あれは舞はじとて」(出典:大鏡(12C前)四)

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