血紅・糊紅(読み)のりべに

精選版 日本国語大辞典 「血紅・糊紅」の意味・読み・例文・類語

のり‐べに【血紅・糊紅】

〘名〙
歌舞伎小道具の一つ。蘇芳(すおう)など紅色染料うどん粉を入れて煮たりして、血のりのようにしたもの。本物の血が流れ出たように見せるために用いる。
落語田舎芝居(1899)〈六代目桂文治〉「ふくみ紅といふので、玉子の中へ糊紅(ノリベニ)の解いたを入れて、これを口に入れて」
② ①をからだに塗るなどして、血に染まったように見せること。
※歌舞伎・与話情浮名横櫛(切られ与三)(1853)九幕「苦しさこらへ、声ふりたて、ト久次、のり紅になり起直り」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android